高校受験の志望理由書は、何を書けばよいか分からなくて手が止まりやすい書類です。「家から近いから」「制服が良いから」だけでは弱い気がして、でも立派な理由も思いつかないと焦りますよね。
志望理由書で大切なのは、すごい経験を書くことではありません。その高校で学びたい理由、自分の中学生活で頑張ったこと、入学後にどう過ごしたいかを、読み手が分かる順番で伝えることです。
高校の志望理由書でまず書くべきこと
なぜその高校なのかを明確にする
志望理由書で最初に考えたいのは、「なぜその高校を選んだのか」という点でしょう。偏差値が合う、家から通える、友達が受けるといった理由だけでは、学校側に伝わりにくい場合があります。
学校の授業、部活動、進路指導、行事、資格取得、校風、説明会で印象に残ったことなどを見直してみましょう。その中から、自分が本当に惹かれた点を一つか二つ選びましょう。
高校選びそのものに迷いがある人は、部活や学校生活の過ごし方も含めて考えると理由が見つかりやすいです。学校生活のイメージを広げたい時は、高校で部活を選ぶ時の視点も参考になります。
自分の経験とつなげる
志望理由は、学校の特徴だけを書いても少し弱くなるでしょう。大切なのは、その特徴が自分とどうつながるかです。
たとえば、「英語教育に力を入れているから」だけでなく、「中学で英語の発表に苦手意識があったので、少人数の会話授業で表現力を伸ばしたい」のように書くと、自分の理由になります。
中学での部活、委員会、係活動、得意科目、苦手を克服した経験などは、志望理由書の材料です。小さな経験でも、自分の言葉で説明できれば十分に使えます。
- 志望理由書は、なぜその高校なのかを最初に考える
- 学校の特徴を一つか二つに絞る
- 学校の特徴と自分の経験をつなげる
- 小さな中学生活の経験も、書き方次第で材料になる

説明会でもらったパンフレットの言葉をそのまま使うと、誰でも書ける文章に近づいてしまうでしょう。自分がなぜその言葉に惹かれたのかまで書くと、読み手に届く文章へ近づきます。
志望理由書の基本構成
結論から書く
志望理由書は、最初に結論を書くと読みやすいでしょう。「私が貴校を志望した理由は、○○に力を入れている環境で△△を伸ばしたいと考えたからです」のように、一文目で方向性を出しましょう。
最初から長い説明に入ると、何を伝えたいのか分かりにくいものです。読み手は多くの書類を確認するため、結論が早い文章の方が親切でしょう。
その後に、中学での経験、志望校の特徴、入学後に取り組みたいことを続けると流れが自然になります。
最後は入学後の行動で締める
志望理由書の最後は、「入学したらどうしたいか」で締めると前向きな印象を残せるでしょう。高校に入ることがゴールではなく、入学後の姿を見せるためです。
「授業に積極的に取り組みたい」「部活動と勉強を両立したい」「資格取得に挑戦したい」「行事で周りと協力したい」など、学校生活の具体的な行動を入れましょう。
面接でも志望理由を聞かれる可能性があります。書類と話す内容をそろえたい人は、高校面接で長所や短所を伝える考え方も見ておくと準備しやすいです。
- 一文目で志望理由の結論を書く
- 中学での経験、学校の特徴、入学後の行動の順にすると読みやすい
- 最後は入学後にどう頑張るかで締める
- 面接で話す内容と志望理由書をそろえる

文章が苦手な人は、先に箇条書きで材料を出すと楽になります。学校の好きな点、自分の経験、入学後にやりたいことを3つずつ書き出してから文章にすると、手が止まりにくくなるでしょう。
高校の志望理由書に使える書き方例
普通科を志望する場合
普通科を志望する場合は、幅広く学べる環境、進路指導、授業の雰囲気、学校行事などを理由にしやすいです。まだ将来が決まっていない人でも、学びながら進路を考えたいという書き方がしやすいでしょう。
例としては、「私は、幅広い教科を学びながら自分に合う進路を見つけたいと考え、貴校を志望しています。中学校では苦手な数学を毎日少しずつ復習し、点数を上げることができました。貴校でも授業を大切にし、将来につながる力を身につけたいです」のような流れです。
大事なのは、学校の特徴と自分の経験を一文ずつ入れることではないでしょうか。理由だけ、経験だけに偏らないようにしましょう。
専門学科を志望する場合
商業科、工業科、看護系、福祉系、国際系などの専門学科では、「その分野をなぜ学びたいのか」が重要になります。
たとえば商業科なら、資格取得や実践的な授業への興味を書きやすいでしょう。大学の学部選びにもつながる考え方ですが、志望理由は「将来の夢」と「学校で学べる内容」をつなげると強くなります。進路理由の作り方を広げたい場合は、学部や分野を選ぶ理由の組み立て方も参考になるでしょう。
将来がはっきり決まっていない場合でも、「この分野に興味を持ったきっかけ」「高校でまず挑戦したいこと」を書けば、前向きな志望理由になります。
- 普通科は、幅広く学ぶ理由や進路を考えたい姿勢を書きやすい
- 専門学科は、その分野に興味を持ったきっかけを書く
- 学校の特徴と自分の経験を両方入れる
- 将来が未定でも、学びたい方向性は伝えられる

文章が似てしまうのが不安な時は、「自分だけが知っている場面」を入れてください。説明会で聞いた一言、部活動見学で感じた空気、中学で苦手を直した経験など、小さな場面ほど自分らしさになります。
志望理由書を書く前の準備
自己分析をして材料を出す
志望理由書を書く前に、自己分析をしておくと文章が作りやすいでしょう。難しく考えず、中学で頑張ったこと、楽しかったこと、苦手だったけれど続けたことを書き出しましょう。
部活で続けたこと、委員会で任されたこと、友達との関わり、家で手伝ったこと、勉強で工夫したことなど、材料は日常の中にあるものです。
その中から、志望校の特徴とつながるものを選びましょう。たとえば協力する力を伸ばしたいなら行事や部活の話、資格に挑戦したいなら勉強習慣の話が使いやすいでしょう。
学校研究は公式情報を中心に見る
学校研究では、公式サイト、学校案内、説明会資料、オープンスクールで聞いた内容を中心に見ましょう。友達や口コミだけで書くと、根拠が弱くなることがあります。
見ておきたいのは、教育方針、授業の特徴、部活動、進路実績、資格取得、学校行事、通学環境です。全部を書く必要はなく、自分に関係するところだけ選びます。
- 中学で頑張ったことを先に書き出す
- 日常の小さな経験も志望理由書の材料になる
- 学校研究は公式情報を中心に確認する
- 調べた情報の中から、自分に関係する点だけ選ぶ

いきなり清書しようとすると、きれいな文章を作ろうとして止まります。まずは下書きとして、短いメモを10個ほど出してから並べ替える方が、自然な志望理由書になるでしょう。
志望理由書で避けたい書き方
ありきたりな理由だけで終わらせない
「校風が良い」「家から近い」「制服がかわいい」「友達が受ける」は、本音としてあっても志望理由書の中心にはしにくいです。読み手が、なぜその高校で学びたいのかを判断しにくくなります。
家から近いことを書く場合でも、「通学時間を学習時間にあてられる」「部活動と勉強を両立しやすい」のように、入学後の行動へつなげると理由として伝えやすいです。
文末と表現を整える
志望理由書では、文末をある程度そろえると読みやすくなります。「です・ます」調で書くなら、途中で急に話し言葉にならないようにしましょう。
同じ言葉を何度も使うと、文章が幼く見えることもあるでしょう。「頑張りたい」を繰り返すより、「取り組みたい」「挑戦したい」「身につけたい」などに言い換えると自然です。
受験前は不安で文章を何度も直したくなるものですよね。迷いすぎて手が止まる時は、受験前の不安と付き合う考え方も読んで、気持ちを落ち着けてから見直すとよいでしょう。
- ありきたりな理由だけで終わらせない
- 本音を書く場合も、入学後の行動へつなげる
- 文末や言葉づかいを整える
- 同じ表現を繰り返しすぎない

最後に声に出して読んでみると、不自然な言い回しに気づきやすくなります。家族や先生に見てもらう時も、正解を丸投げするのではなく、自分の理由が伝わるかを確認してもらいましょう。

