大学の夜間学部は昼間よりも偏差値が低いのか、について分かりやすくまとめました。
大学の同じ学部でも夜間と昼間では偏差値に差が出てくる理由や夜間部の特徴など説明します。また、勤労学生を取り巻く大学の現状や、夜間部のメリット・デメリットについてもご紹介。
是非、参考にしてみてくださいね。
目次
なぜ違うの?大学の同じ学部なのに・・夜間と昼間の偏差値
大学の同じ学部なのに夜間と昼間で偏差値が違うのはなぜか?
大学についての質問です。
夜間と昼間で同じ学部なのに偏差値が違うのはなぜなのでしょうか。
- 夜間と昼間で同じ学部なのに偏差値が違うのはなぜか?
最近では昼間は働いて夜は学校に通って勉強する勤労学生が増えていますよね。でも、同じ学部なのに夜間と昼でなぜ偏差値が違うのでしょうか?夜間と昼間どちらの学部を選ぼうか悩んでいる人にとっては気になるところですね。
人気が低いのが理由で大学夜間部の偏差値も低い
大学夜間部の偏差値が低い=人気が低いから
やはり人気を推し量る尺度なのではないでしょうか。
医学部が偏差値が高いのも、お医者様になりたい人が多いから。
東大が偏差値が高いのも、東大に入りたい人が多いから。
偏差値が低い大学は定員割れになっているところも
逆に、偏差値が低い大学は少子化もあいまって、定員割れになっているところもあると聞きますし。
同じ大学で学部ごとに偏差値が違うのも、私立では成り立ちにも関係すると聞いたことがあります。
たとえば、かつては夜間学部だった、とか一番最初につくられた学部だった、といったことで、偏差値が違うと聞きます。
- 大学夜間部の偏差値が低い理由は、人気が低いから
- 偏差値が低い大学は少子化も絡んで、定員割れになっているところもある
- 同じ大学で学部ごとに偏差値が違うのは、かつては夜間部だった、一番最初に作られた学部だったということで私立は偏差値が違う
確かに医学部や東大の偏差値が高い理由として、人気の高さは頷けますね。それに比べて大学夜間部は人気が低いため、偏差値が結果的に低くなってしまうんですね。ただ、かつては夜間部だった、一番最初に作られた学部だったということで、私立では偏差値が異なる場合があるので、人気だけが関係しているわけではなさそうですね。
就職に不利にならない!?偏差値が低い大学の夜間部卒業の場合
夜間部は就職に不利に扱われることは絶対にない
「夜間部は就職に不利ですか?」 最も多いのがこの質問です。
なぜ、そう思うのか理由がわかりませんが、学生よりも保護者が思い込んでいるケースが多いように感じます。
昼間部の学生に比べて、夜間部の学生の就職が不利に扱われることは絶対にありません。そもそも卒業証書に夜間部・昼間部が記載されるわけでもなく、講義内容や取得資格も昼間部と同じです。
また、昼間部に比べて社会人学生が多いので世代を超えた交流を通してコミュニケーション能力を高める環境が整っているといえるでしょう。
確かに昼間働き、夕方から夜にかけて学ぶということは、体力的にもキツイものがあるでしょうが、それ以上に得るものが多いのが夜間部だと思います。
夜間部でも一部に転部でき、就職では学校の推薦をもらうことも
私立でも国公立でも大幅に二部(夜間)は減っています。
なので、あまり参考になりませんが、友人は8年前に国公立の二部に合格し猛勉強し一部に転部しました。
理工系・人の倍以上の努力を買ってもらったそうで就職も学校の推薦でした。私は昼間は働きながら、二部に通っていますが、中には業務命令で会社が学費負担をしている人や定年退職をして興味がある分野に挑戦したいという人が多いのでモチベーションを保つには相当の覚悟がいります。
引用元-大学の夜間について教えてください(卒業者の方含む) : 家族・友人・人間関係 : 発言小町 : 大手小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
夜間と夜間主の制度の違いについて
夜間と夜間主は異なった制度です。先ずそこを再確認しましょう。
夜間部=二部のことですね、昼間部は一部となりますね。
一方
夜間主=一部に所属します。その上で、昼間主コース、夜間主コースとして
募集は行なっています。質問者さんのおっしゃる大学の「夜間」はどちらに属しますか?
それによって、大学内部での学生サポートにも差異がでますね。ちなみに、近年従前の「二部・夜間部」は減少傾向です。
入学定員を昼間に移したい大学の思惑と、勤労学生の減少ですね。ただ、正規の職を得ずに、アルバイト等で学費を用意する必要のある学生はまだまだいますので、夜間主コースのニーズは十分にあります。
企業もそのことは十分承知しています。将来採用面接で学費は自分で
賄ったことを言うのは大きなアピールになるでしょう。
夜間部でも大手に就職した人もいる!目的意識が大切
昼間部の大学を卒業後、社会人で働きながら夜間部に通いました。
夜間部での苦労というか、大変だった事は働きながらだと時間が本当になく、課題をこなすのに徹夜はよくしていました。
それでも好きな勉強をしていたので、それ程苦にはなりませんでした。モチベーションの高い人や目的意識を持って来ている人が多かったので、刺激も受けましたし、夜間部でもとても濃い学生生活でした。
夜間部でも昼間部でも留年や退学はする人はするし、就職時に夜間部は不利という点は否めないですが、それでも大手に就職した人もいるし、その辺りは本人次第だと思います。
私の通っていた夜間部でも、殆どの人は卒業時には自分なりの進路を見つけていましたよ。
私も夜間部で学んだ事を生かせる仕事に就く事が出来ました。どちらにせよ、目的意識をきちんと持っていればいいんじゃないかと思います。
引用元-大学の夜間について教えてください(卒業者の方含む) : 家族・友人・人間関係 : 発言小町 : 大手小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
- 夜間部は就職に不利に扱われることは絶対にない
- 卒業証書には夜間部・昼間部が記載されず、講義内容や取得資格も昼間部と同じ
- 昼間部に比べて世代を超えた交流を通してコミュニケーション能力を高める環境が整っている
- 夜間部でも自分の努力次第では一部に転部でき、就職では学校の推薦をもらうことも
- 夜間部=二部、昼間部=一部である一方、夜間主=一部に所属するとしたうえで、昼間主コース、夜間主コースとして募集は行われる
- 正規の職を得ず、アルバイトなどで学費を用意する学生はおり、夜間主コースのニーズは十分にある
- 将来、採用面接で学費は自分で賄ったことを言うのは大きなアピールになる
- 夜間部でも昼間部でも留年や退学はする人はいる
- 就職時に夜間部は不利という点は否めないが、本人の努力次第で大手に就職した人もいる
- 目的意識をきちんと持っていれば、自分なりの進路をほとんどの人が見つけることができる
夜間部は偏差値が低いために、就職には不利になるのでは…と思っていましたが、自分の努力や目的意識次第では、大手に就職できたり、学校の推薦をもらうこともできたりして、不利ではないんですね。また、夜間部では世代の違う人たちが大勢いてコミュニケーション能力を高めたり、就職の時には学費の面でアピールしたりすることも可能などメリットが多く、働きながら勉強したい人にとっては重要な場と言えます。
二部が減っている!大学側のメリットが少ないため
関西大では夜間授業のみで学ぶコースがなくなっている
昼間は働きながら、夜に大学に通って単位を取る勤労学生を主な対象としてきた夜間学部(第2部)の火が消えようとしている。
関西大は平成15年度に2部を廃止し、「デイタイムコース」と「フレックスコース」を開設したが、その後、両コースを統合したため、現在は、夜間の授業のみで学ぶコースはなくなっている。
立命館大も平成16年度に夜間主コースの募集を停止
関西のほかの大学も同様だ。明治33年に前身となる「私立京都法政学校」の創立時から夜間教育を行ってきた立命館大も平成16年度に夜間主コースの募集を停止。広報担当者は「時代の要請で、勤労学生が急減したため」と説明する。
同志社大も平成9年度の入学生から第2部の募集を停止
昭和29年に第2部を設置した同志社大も平成9年度の入学生から募集を停止している。昼間主コースと夜間主コースを置いたものの、夜間主コースは各部で廃止が進み、最後まで残っていた商学部も25年度に募集を停止した。
- 関西大では平成15年度に2部を廃止して、現在は夜間の授業のみで学ぶコースはない
- 夜間教育を行ってきた立命館大も平成16年度に夜間主コースの募集を停止
- 同志社大も平成9年度の入学制から2部の募集を停止し、夜間主コースは各部で廃止が進み、商学部も25年度に募集が停止
昔から夜間教育を行っていたり、2部を設置していたりした有名大学で、2部の募集が停止されているようですね。勤労学生が減少したため、大学側のメリットが少ないため、と言った理由があるでしょうが、まだまだ働きながら学びたい人達は大勢いるでしょう。その人たちにとっては、受け入れてくれる大学を探すのが大変になってしまいますね…。
働きながら学びたい!実は増えている夜間部の大学に通いたい学生
少子化で夜間部の廃止が相次いだ
夜間部は、高度経済成長期には働きながら学ぶ社会人学生が中心だったが、大学進学率の上昇に伴い、昼間部の入試不合格者の受け皿にもなった。文部科学省の学校基本調査によると、全国の国公私立大夜間部の学生は1995年度で12万5091人。その後、少子化で夜間部の廃止が相次ぎ、2014年度は2万2619人に減った。
東洋大では、1951年に国文学や経済学などが学べる夜間部を設置した。他の分野にも広げ、2010年には昼間部の国際地域学部に、夜間に授業を行う「地域総合専攻」を開講。名称をイブニングコースで統一した。
不況により働きながら学ぶ学生が目立つように
同コースに14年度入学(編・転入含む)した878人のうち、少なくとも119人が仕事を持っていた。看護師、公務員など職種は様々だ。加藤部長は「長引いた不況の影響で、働きながら学ぶ学生が目立つようになった」と言う。
引用元-「大学職員」と夜間部学生、二足のわらじ…東洋大 現場を歩く : 教育 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
- 少子化で夜間部の廃止が相次いだ
- 長引いた不況の影響で働きながら学ぶ学生が目立つ
大学進学を希望していても、金銭的に余裕がないなどが理由で夜間部に通う人たちは少なくありません。ただ、少子化や大学側の運営の問題により、夜間部の廃止は相次ぐ一方。働きながら学びたい学生は不況の影響により増えている一方で、夜間部が減少しているのは、辛い状況ですね。
どんな特徴がある?夜間部(二部)について
一部と二部の違いについて
二部って通常の学生(一部)とどう違うの?
通常通り昼間に授業を行う一部と、二部との違いを見比べてみると、実は講義の時間帯以外に大きな違いはあまりありません。
一部は一日5コマまで(1コマ90分)講義がありますが、二部は一日2コマの講義です。時間は、どの大学も一部は大体9:00~18:00くらいの間に講義が行われますが、二部は一部の講義が終わったあと、つまり大体18:00~21:00くらいの時間に行われます。
4年間の総取得単位数やカリキュラムなどは一部も二部もほぼ同じ
しかし、このように時間帯は大きく異なるものの、4年間の総取得単位数やカリキュラムなどは一部も二部もほとんど同じなのです。
さらに、教科は限られますが、二部生でも一部の講義を履修できる大学が多いので、一部履修を活用することによって、自分の生活に合わせて自由度の高い一日のスケジュールを立てられます。
- 一部と二部は広義の時間帯以外に大きな違いはない
- 時間帯は大きく異なるものの、4年間の総取得単位数やカリキュラムなどは一部も二部もほとんど同じ
- 教科は限られるが、二部生でも一部の講義を履修できる大学は多い
- 一部履修を活用することで、自分の生活に合わせて一日のスケジュールを立てることが可能
昼間の方が1日のコマ数が多く、夜間は限られた時間の中で単位を取得するというイメージがありました。でも、一部も二部も4年間の総取得単位数やカリキュラムなどに違いはないんですね!また、一部の講義を履修できる大学が多いため、もしも昼や夕方に受けられる授業があれば受けることができるので、自分の生活に合ったスケジュール管理ができますね。
メリット・デメリットは?夜間部に通いたい人達へ
メリット
・学費が昼間部に比べて少し安い(授業時間が少ないから)
・学校の前に仕事ができる
・平均年齢が高い(ストレートじゃない人にとっては有難い)
・年齢に幅があって色んな年齢の人と仲良くなれるから面白い
・昼間は働いていたり家のことをしている人が多いので、効率的にがんばろう!というムードがあってダラダラしない(みんな自分の時間を大切にしている)
デメリット
・授業時間が少ない分、1回の授業で勉強するボリュームが多い
・宿題が多い(昼間部も多いかもですが)
・幅広い知識を望むなら、授業の多い昼間部のほうが良いかも
・帰りが遅いので、飲み会などにあまり参加できなくなる
・帰りが遅いので、就寝時間が遅くなる
- 夜間部は、昼間部に比べて学費が少ないこと、学校前に仕事ができることなどがメリット
- デメリットとしては、1回の授業で勉強するボリュームが多いこと、宿題が多いこと、幅広い知識を学びづらいことなど
学費が少なく、学校前に仕事ができることなどは夜間部に通う人たちにとっては、働きながら学ぶところとしてうれしい環境。ただ、授業時間が少ないために1回の授業で勉強するボリュームが多く、宿題が多いことなどにより、毎晩徹夜する人もいるでしょう。寝る時間は必然的に少なくなりますよね。勤労学生として大学に通いたいと考えているなら、覚悟や目的意識をしっかり持つことが必要ですね。