大学の卒業に関するあれこれをまとめました。
卒業判定の一般的なスケジュールや確定時期、判定基準などの情報はもちろん、万が一留年の判定が出てしまった時の挽回方法についてもご紹介します。
とある大学生の「卒業が確定する日」実録や、卒業の鍵を握る「卒業判定会議」について、また明治大学で起きた大量留年事件についてもご紹介します。
目次
卒業確定の時期はいつ?私立大学の場合
私立大学の卒業判定のスケジュール
1) 2月10日前後に成績を事務室に提出し、事務の人が成績をコンピュータに入力。
先生で早い人は2月最初にすでに出している(試験終わった翌日に出す人もいますし、実験などは早く締め切りが設定されている)2) 教務関係(成績処理)の判定の会議が2月末~3月第1週にあり、判定
3) 2月末~3月頭の教授会で承認。卒業判定や進級判定にしたがって、卒業できる学生には卒業式の通知などを送付。
進級できなかった学生や卒業できなかった学生にも通知するところもあります。4) とくに、4年生の卒業がかかっている人にとって、試験成績が間違ってつけられ卒業がだめな場合、大変な不利益をこうむります。
したがって、卒業が駄目と送られた場合は、決められた問い合わせ時期が2~3日程度もうけられていることが多く、この時期に所定の書式で所定の時間に事務に届出をして問い合わせします。
もし、教員のミスなら3月最初の教務関係の会議、および、教授会で判定のやり直しを行います。
判定のやり直し基準は厳しい
注意: 進級判定を教員のミスで間違えたとなると重大なミスですから、再発防止のため、それから不正(学生から金品を受理指定改竄などがないように)、試験、閻魔帳のコピー、報告書、再発防止策のレポートを担当教員に提出させ、その上、各会議での説明と謝罪を行わせます。
したがって、その教員も大変な手間と労力と恥をかくことになりますので、「先生、たのみます。この成績がとれていないと卒業がだめなんです」なんて人にOKするわけにはいきません。
そのような人は、試験終わった直後にいっても無駄なことが多いですが、すくなくともその時期にしないと無理なわけです。
- 私立大学における卒業判定の時期は2月末~3月頭
- 判定通知が送付されてから数日間は問い合わせができる
- 判定のやり直しは教員にとって多大な負担となるため、簡単にはしてもらえない
大学生にとって、進級・卒業ができるかできないかは重大なことですよね。もちろん関係者も細心の注意を払って判定をしているでしょうが、学生の数は多く、間違いが起きることも無いとは言えません。結果に納得のいかない場合は、期間内に問い合わせましょう。
留年が確定!?大学の卒業を単位が足りなくても認めてもらうには?
担当教官に誠意をもって頼み込む
他の回答者さんのお礼の蘭に”教授に採点ミスという形にしてくれとお願い”と書かれていますが、これは、教授に採点ミスをしたという恥をかいてくれといっているのと同時に、不正をしてくれといっているようなものです。
教官によっては、激怒して、せっかくくれるかもしれない単位ももらえなくなる可能性もあるので、単位を出してもらう方法を進言するときには細心の注意を払って、前後の言葉を考えてから進言すべきと思います。
また、電話による連絡ですが、アポをとるために電話をすることは大変良いことですが、頼みこむのに電話では、失礼です。
基本は自分の足で研究室まで行って、いなければ待つなり、出直して(その間に他の教官を訪ねる)、必ず直接会って頼み込むことです。できれば、何度でも。
とにかく、礼儀を守り、誠意と一生懸命さをアピールすることが最低条件だと思います。
数人で追試を頼み込む方法
他には、一人のためには確かに教官も追試をなかなかしてくれませんが、何人か同じような、その授業を落とした人を探して、一緒に追試を頼み込むという手もあります。
3/31までに単位が出れば、卒業は認められるはずなのでそれまで、がんばってみてください。
- 留年を避けるために、担当教官に落とした単位を認めてもらう方法
- 誠意をもって頼み込む
- 数人で追試を頼み込む
- 期限は3月31日
単位が足りなくて留年。このような自体になるのは極力避けたいですが、もしたったひとつやふたつの単位が足りないが為に卒業ができないとなったら、とにかく出来ることは何でもして、単位を認めてもらいたいですよね。
ある学生さんの日記|大学の卒業確定日までの思い
卒業に必要なのは単位と大学の認可
大学を卒業するためには、基本的に
①決められた数の単位を取得すること
②その年度の3月末に大学から認可をもらうことの2つが満たされればいい。
②は意外と見落としがちだが、単位が足りていても、社会的問題行為や大学との関係悪化により認可が降りない(取り消される)という事態はあるといえばある。
僕は4年生の時点で単位は足りていたが、何故かこの②が怖くて仕方なかった。
もちろん問題行為など一切していないのだが、教授の裁量一つで卒業できないのではないかという恐怖に苛まれていた。
「卒業が確定する日」の緊張
4年生の最後の3月に、
「卒業が確定する日」というのがある。
つまり、その日を過ぎれば、もう卒業が撤回されないという日のことだ。ほとんどの大学生はそんな日の存在など知ってすらいないだろうが、僕はその「卒業が確定する日」に、心臓の音が聞こえるくらい緊張していた。
その日、僕は部屋に閉じこもっていた。
外で因縁をつけられたりして問題になるのが怖かったからだ。そうして部屋で1日を過ごし、夜はじっと時計を見ていた。
日付が変わる前に、教授から電話がかかってきて「やはり撤回だ」と言われる恐ろしい想像を、何度も何度も脳内で繰り返していた。時計の針は、ひどくゆっくりと動いていた。
このままいつまでも夜が続いていくような気がした。
- 大学卒業に必要なのは、所定数の単位と大学からの認可
- 社会的問題行為や大学との関係悪化により認可が降りないこともある
「卒業確定の日」をこんな風に過ごす人はかなり稀だと思いますが、特に単位数や普段の素行に不安のある人にとっては、ドキドキする瞬間なのでしょう。できれば、普段からまじめに過ごして、気持ちよく「その日」を迎えたいものですね。
疑問。なんのためにあるの?「卒業判定会議」
卒業を認定する卒業判定会議
卒業判定会議というのは、その名の通り、卒業できるか否かを教員達が審議する会議です。
マイスターの勤める大学では、学部4年生の2~3月に行われます。
学生は、卒業に必要とされる単位をすべて集めていたとしても、形式上はまだ卒業が確定したわけではないのです。
この卒業判定会議が終わった後で、はじめて「卒業確定」となるのです。
単位以外の認定基準で例外を作り出す
ただ、もちろん実質的には、卒業論文を含め必要な単位をすべて習得している学生であれば間違いなく卒業はできます。
では、一体、何のためにこんな会議を開いているのか?
それは、ごく簡単にご説明すれば、例外を作り出すためです。
具体的に言うと、「卒業があやうい学生」を救済するためです。
- 卒業を審査する会議「卒業判定会議」がある
- 単位が足りない学生を「例外」として卒業させることができる
卒業か否かは判定会議のさじ加減ひとつ。不真面目で単位を落とした学生が救済されるなら、真面目にやってきた学生には面白くないですが、単位の取得方法が一貫されていない現状、運悪く単位を落とした学生への救済措置があるのは適当ではないでしょうか。
257人が明治大学法学部で留年するという前代未聞の「明治大学法学部大量留年事件」とは
明治大学法学部で257人が留年
1991年3月、明治大学法学部法律学科では1024人いた卒業予定者のうち257人が留年した。
この数は例年の倍以上であったが、そのうち148名については新美育文 教授の担当する必修科目、債権法の単位が未履修であるということのみを理由とするものであった。当時、債権法は2年から3年の前期にかけて履修する科目で、夏に試験が実施されていた。
留年した学生は3年と4年の夏に再試験、さらに卒業直前の3月に実施された特別試験、計3回の試験に不合格となった結果、留年することとなった。
- 1991年、明治大学法学部で257人が留年するという事件があった
- うち148名は、必修科目の3度に渡る試験で不合格であった
例年に比べて試験が難しすぎたわけでもなく、採点した教授自身も点数の低さに驚いたそうです。つまり学生の力量が至らなかったわけですが、これほどの大量留年となるにも関わらず、「例外」としなかった大学側の態度は確固たるものです。