看護実習中の睡眠時間は3時間といわれていますが、本当なのでしょうか?
看護実習中の睡眠不足の実態や、睡眠時間を確保するために看護実習前にすべきこと、看護学生の心得をご紹介します。
看護実習中は、グループの友人と自分を「比較しない」ことも大切ですよ。
目次
Q.恐ろしい…睡眠時間が3時間って本当ですか|看護学生の実習中の生活を教えて
看護学生の実習期間は、3時間しか寝れない?
看護学生または看護師の方に質問です。
看護学生の実習中は、睡眠時間3時間くらいになると聞きましたが本当ですか?
実習の間はずっと睡眠時間が短い生活が続く?
実習中ずっとそんな睡眠時間なのですか?それとも要領よくやればもっと睡眠時間は確保できますか?
- 看護学生の実習期間は、3時間しか寝れない?
- 実習の間はずっと睡眠時間が短い生活が続く?
看護学生の実習はハードだと聞きますが、睡眠時間が3時間しか取れないほど忙しいものなのでしょうか?ただでさえ体力が必要な仕事なのに、しっかりと休息を取れないのはつらいですね・・・
A.残念ながら「実習中あるある」のようです…看護実習中の睡眠不足は当たり前みたい
★睡眠不足は当たり前!放課後も休日も返上しています
実習にはつきものといえば、学生の睡眠不足ですよね。何に時間を取られているかというと、やっぱり記録物の作成です。
アセスメントやら看護目標・評価やら、目にしたくない文字ばかり。
そして受持ち患者さまの病態把握のための勉強・全体像の把握。
とにかく、しなければいけないことが盛りだくさん!次の日のための看護手技のおさらいなどもありました。
大げさではなく、時間がいくらあっても足りないとはこのことだと思いました。
でも、患者さまと一番真剣に向き合っていた期間であったかもしれません。
今ではいい思い出ですけど。
★「わたし、本当に看護師さんになりたいの?」自問自答!
”憧れの看護師さん”だったはずなのに、実際に勉強・実習をしていくと、そのあまりの大変さに気が付いたのはわたしだけではないでしょう?
挫けそうになる同級生が続出していました。勉強・テスト・演習・実習と、進んでいくたびに、「わたし、本当に看護師さんになりたいの?」と自問自答。
「もう無理。わたし辞める!」何度弱音を吐いたことか。
でも結局、辞める同級生は一人も居なくて、みんな無事に卒業を迎えましたけどね。
★実習の終了はうれしいけれど、やっぱり寂しい・・・
あんなにイヤだった実習。いろいろ問題が山積みだった、受持ち患者さま。
それでも実習最終日には、一抹の寂しさが漂います。解放感とともに押し寄せる寂しさ。
コミュニケーションがうまくいかないでいた患者さまに、「寂しくなる」と言われた時には思わず涙があふれました。憎まれ口ばかりだったのに、最終日に感謝の言葉をいただいた時は隠れて泣いた記憶があります。
実習はイヤな思い出ばかりでもないなと、今だったら言えます。
- さまざまな記録物の作成に時間がかかるため、睡眠不足は避けられない
- 看護師を目指して努力する中で、本当に自分は看護師になりたいのかと自問自答
- 実習が終わると嬉しい反面、寂しさもある
看護師としての仕事は、人の命に係わる仕事なので生半可な気持ちではできないものではないでしょうか?実際病院で実習を行っている期間は特に、看護師という職について深く考えさせられるものです。
しっかりプランを立てて…睡眠時間を確保しよう!看護実習前にすべきこと
実習からの帰宅後、食事やお風呂で気持ちを切り替える
看護実習が始まると、日々の記録や学習に追われ、睡眠時間が確保できないといった悩みをよく聞きます。筆者も学生時代、看護実習記録を書く際は眠気との戦いでした。睡眠不足は安全管理という点からみても問題です。効率よく時間を使うにはどうすればよいのでしょうか?
実習中のタイムテーブルとして、学校から帰宅後まず優先したいのは食事・入浴です。実習は体力よりも精神面を消耗するので、一旦気持ちをリセットすること が必要です。
睡眠時間を設定し、勉強時間を割り振る
その後机に向かいますが、最初に効率よく学習するための確認作業から入ります。これは自分にとって必要な睡眠時間は何時間か考え、ここから学習にあてる時間を逆算し、その時間を学習内容に添って振り分けるだけです。
ちなみに私は平日睡眠時間は6時間、休日8時間で設定していました。これで 日々4~5時間は学習に当てることができます。
とても疲れているときは無理せず眠り、翌朝勉強の時間を取る
また疲れが激しい場合は一旦寝てしまい、明け方に起きて学習する方が効率的です。厳しく長い看護実習を乗り切る ためにも睡眠は6時間ぐらい確保したいところですが、どうしても不足する場合はなんとか平日を乗り切って、週末に寝だめしましょう。
- 実習中は効率よく時間を使うことで、眠る時間をきちんととることができる
- 実習から帰ったら、ご飯やお風呂で気持ちを切り替える
- 睡眠時間をあらかじめ設定して置き、逆算して勉強に当てる時間を割り振る
- ひどく疲れているときは無理をせずに寝て、早朝に勉強すると◎
看護実習中はとにかく忙しいからこそ、時間を効率的に使うことを意識するようにしましょう。タイムスケジュールを決めずにだらだら過ごしたり、疲れて眠気に襲われている中無理に勉強したりしても、時間を無駄にしてしまうだけかもしれませんよ。
実習中に守るべきことを覚えておこう!「看護学生の心得」
(1) 体調管理
看護師という仕事は、体力、集中力が必要です。
睡眠時間と食事はしっかりとらなければいけません。
睡眠不足のまま実習を行い、受け持ちの患者さんのベッドサイドでつい居眠りしてしまい、それが問題となって実習停止になった人もいるそうです。
また、朝食を食べずに実習に行き、気分が悪くなったり、集中力がなく、ミスを連発するというようなことがないようにしましょう。
看護実習をしていると、落ち込むようなことも出てきます。
ですが、睡眠時間をきちんととり、食事をしっかりとることで、気持ちをリカバリーすることができると思います。
看護実習のときには、特に睡眠時間と食事をしっかりとるように心がけましょう。
(2) 挨拶
最強のコミュニケーションといえば「挨拶」です。
「おはようございます。」、
「よろしくお願いします。」、
「ありがとうございました。」
と言うような挨拶は、大きな声で相手に伝わるように言いましょう。
質問や報告などは、正しい敬語を使い、「伝えよう」と言う気持ちを持ってはっきり話しましょう。
挨拶がきちんとでき、質問、報告なども一生懸命さが伝わる話し方ができれば大丈夫です。
指導ナースや患者さんとも、ウマくコミュニケーションをとることができるでしょう。
(3) その日のことはその日のうちに
その日のことはその日のうちに済ませましょう。
その日のこととは、実習の記録や、翌日の事前学習の事です。
看護実習を終えて家に帰ったら、携帯やスマホをいじらず、その日の記録や翌日の事前学習を済ませましょう。
とても忙しい毎日ですが、記録や事前学習に充てる時間をきちんと決めて、その時間内に終わらせ、睡眠時間もしっかり確保するようにしましょう。
- 看護師には体力や集中力が欠かせないため、睡眠や食事をしっかりととり、体調管理を徹底する
- 大きな声ではっきりと挨拶し、丁寧なコミュニケーションを心がける
- 実習の記録をつけたり、次の日の予習をしたりするのは、その日のうちに済ませておく
看護実習中はハードな生活が続きますが、自己管理をおろそかにすると実習を続けられなくなることも。「時間がない」からと食事や睡眠を削らず、意識して時間を作るようにしましょう。
グループの友人が優秀に見える?!自分と「比較しない」で実習中を乗り切ろう
他の看護実習生と自分を比べるのはNG
グループの友人と自分を比較しないことが、精神的に健全に実習を乗り切る上で超重要。
実習中、グループの中で自分がどれ位「できている方」なのかは嫌でも気になります。例えば記録の面では
「あの子は用紙いっぱいにアセスメント書いてる…新聞かよ…私は半分しか埋まってないのに…」
と、記録した量=自分の実力差のように感じてしまうことは多くの看護学生に共通しているように思います。
また、「〇〇さんはこんなに書いているのに…」とわざわざ比較してくる頭の足りない指導教員もいます。
当然ですが、例えば物を書くことが得意な人もいれば苦手な人もいます。
そもそもみている患者さんが違うグループの人と記録の量を比較すること自体ナンセンスです。
得手不得手は人それぞれ異なるため、看護師になるという目的のみ考える
記録だけに留まらず、例えば最初からやたらと採血が上手い子、患者さんとのコミュニケーションが得意な子、指導者さんに気に入られるのが早い子など、「自分よりできる子」を実習中はどうしても意識してしまうものですが、あくまで実習の目的は看護師国家試験を受けるのに必要な単位を取得することであり、そのコミュニティで1番になることでは無いはずです。
「目的に向けて頑張ること」と「他人とのちまちました比較の中で浮き沈みすること」は全く別物です。
気になる気持ちはわかるけれど、実習を乗り越えるためにも、どうにか割り切るように意識しましょう。
- 他の看護実習生と自分を比べてしまうのは、大きなストレスになるのでNG
- 人にはそれぞれ得手不得手なものがあるので、気にしないようにする
- 「看護実習は看護師の国家資格を取るために欠かせないもの」という目的のみ意識する
看護実習に限らず、何事もつい他人と自分を比較してしまいたくなりますよね。しかしそうして他人と比べてばかりいると、小さなこともどんどん目についてストレスがたまってしまい、実習に悪影響が出る可能性もあるため、注意しましょう。